さてさて、2015年新作「お月さまが見ていたおはなし」。
見どころのひとつに「二十五絃箏」の生演奏があります。
「二十五絃箏」ってどんな楽器でしょう。
今回はこの楽器についてお話します。
「箏」は皆さんご存知かと思います。
箏という楽器は奈良時代に中国(唐)から伝えられました。
桐の木で作った中空横長の箱状の胴に、十三本の弦が張ってあるのが一般的な形です。
弦の下に柱(じ)を置き、その位置によって音の高さを合わせ(「調子」といいます)、右手につけた3つの白い爪ではじいて演奏します。
江戸時代には、主に盲人音楽家たちによって行われていた箏曲は、新しい楽器である三味線音楽とも結びついてたいへん発展しました。
そして「お月さまがみていたおはなし」の演奏で使われる「二十五絃箏」とは、この箏の弦の数を25本まで増やしたものです。
1969年、野坂惠子(現・野坂操壽)が「もう少し絃の数が欲しい」と思ったのをきっかけに20本に絃を増やした楽器「二十絃箏」を作ります。
その後野坂氏は更に弦を増やして、1991年には25本にし、「二十五絃箏」を完成させました。
13絃では5つの音を基本とした五音階(ミ・ファ・ラ・シ・ド)が普通ですが、二十五絃箏では、音が増えて七音階(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド)を基本にできるようになりました。
糸の太さも低音と高音でちがうものをつかい、より厚みのあるゆたかな音色の演奏ができるよ
うになっています。
・・・と、最前より楽器の説明ばかりを申しても、 御存知ない方には、正身の胡椒の丸呑み、白河夜船。
その美しさは一度聴いて頂かないことにはとても伝わりませんので、ぜひぜひ会場へ足をお運びください。
「新箏」と呼ばれ、まだまだ演奏者も少ないこの楽器、伝統の最前線とのコラボを楽しんで頂きたいと思っております♪
透き通るような、すてきな音色です・・・♪ |
チケットフォーム→http://www.asibina.com/pg367.html